その他の講義
外科学総論
第一線で活躍する現役の救急外科医師である小川学科長が、救急救命士を指導する指導医の立場から外科学の基本と総論について講義を展開します。
日本のリアルな現状や、死亡原因第一位である悪性新生物について治療など、学生が将来救急救命士として活躍する時代のために重要な外科的知識、国家試験に良く出題されるポイントも講義する。
医療人として教養を積むためにも外科医療と社会との接点についても言及し、救急救命士として、医療人としての最低限必要な外科的思考を体得する。
現役の医師の話を聞ける貴重な科目のため、院内での治療や処置についても理解を深めることができ、充実した病院実習ができるようにも配慮されています。
災害医学
災害には地震や台風などの自然災害、交通事故や戦争などの人為災害、さらに放射線などの特殊災害があり、日本は唯一ありとあらゆるすべての災害を経験した国として世界中で有名となっています。
その災害大国である日本で将来救急救命士となり、大災害が発生した際には災害現場の第一戦で活躍できるよう、現場の声を聞くことのできる科目です。
災害医学の基礎知識だけでなく、消防機関で多くの災害現場の指揮を執ってきた方や、DMATや災害に関する知識の豊富な医師など、災害医療の指導的立場の専門家の方々から貴重な講義を受講することができます。
今後救急医療学科で災害関連の知識を学んだ救急救命士の活躍により、災害による死者や障害者をなくし、健康で文化的な人々の暮らしを守るためにも、災害医学は救急医療学科の4本柱に匹敵します。
救急搬送論
救急搬送は、救急活動の大部分を占めています。また、傷病者の病態を正しく理解していなければ容態悪化に直結する重要な要素です。
担当教員の中澤真弓准教授は東京消防庁の救急隊長としての現場での経験談を踏まえ、救急搬送の歴史から救急業務の現状と課題まで、テキストの内容に実感が持てる講義を展開します。
また、自衛隊や消防・医療関係者などの特別講師を招聘した講義や、救急救命専門指導教員の豊富な経験を踏まえた講義も行っており、学生からは、この講義を受けたことが将来の進路を決めるきっかけとなったという意見もあがっています。
救急医学概論
救急救命士は「救急救命処置」を行う事が認められています。傷病者が医療機関に搬送されるまでの間、生命の危険を回避するのに必要な処置です。
救急医学概論では救急救命士の国家資格だけでなく、医学博士の学位も取得されている鈴木健介准教授が、アクティブラーニングを用いた講義を展開します。
学生がファーストレスポンダーとして対応できる基礎知識が修得できるだけでなく、米国シアトルのトレーニングを取り入れるなど、来日したパラメディックたちから現場のテクニックを直接学べる機会もある多種多様な講義です。
救急救命処置の理論と実際を修得し、傷病者の病態に応じた資器材の選択、必要な観察と処置を行うことの大切さを実践的に学ぶことのできる科目です。
外傷・侵襲学
外傷とは、物理的・科学的な外からのエネルギーにより身体や身体機能に障害を被る事をいいます。外傷傷病による死亡の多くは不慮の事故または自殺に含まれ、救急救命士は現場の最前線で観察、処置を実施します。
そのため「外傷・侵襲学」では救急外科、外傷外科の専門医・指導医である小川学科長が教鞭をとられ、救急救命士にとって救急現場活動で必須な急性期の外傷の受傷機転(どのようにして起きたか)、病態生理(メカニズム)、症状、必要な救急処置の知識や観察の方法と意義、治療法などについて現場のリアルを交えながら展開します。
頭から脚まで全身の外傷を経験し、診療をしてきた小川学科長の講義でしか聞けない、救命救急センターでのご経験や外傷傷病者の実際を知ることができ、本当の救急現場が理解できる科目です。