2年ぶりに完全復活、国際救急システム実習! (第1報)
日本時間2月8日~3月8日まで、学生8名と教員4名を含む計12名で米国・シアトルに研修に来ています。
米国・シアトルは、ワシントン州北西部にある都市で、Microsoftやスターバックス、アマゾン・ドット・コムなどの世界的に有名な大企業が本社を構えています。日本とシアトルの時差は17時間あるため、シアトルに到着した第1日目は、時差ぼけ対策として、スノコルミーの滝やパイクレイスマーケットへの観光が中心となりました。
【ワシントン大学&AMR : American Medical Response】
米国西海岸でもっとも古くからある名門大学の1つであるワシントン大学を訪問しました。ワシントン大学に在学する学生とコラボレーションし、キャンパスツアーやランチをともに過ごしました。世界でもトップレベルである大学内にある大きな図書館は、足音が響くように静かで勉強に励む学生が多く非常に感銘を受けたようでした。午後からは、米国の民間救急機関であるAMR : American Medical Responseの施設見学を行いました。施設見学では、AMR発展の歴史や救急システムについて、搬送に使用している救急車とその資器材について詳しく学ぶことができました。学生が、学んだ内容について質問や意見を積極的に英語でコミュニケーションをとる姿が見られました。
【Air Lift&タコマカレッジ&水難消防署へ見学】
学生は毎日夜のカンファレンスで自分自身が感じたこと学んだことを具合的に発表しています。シアトルで出会った方々の優しさに感激し、自分自身がどう成長し変化することができるか考える貴重な機会となります。反省を生かし日々成長している姿が感じられます。周りと比較せずに考え行動することが重要です。
第3日目は、Air Liftという航空搬送を専門とした組織の施設見学に向かいました。Air Liftでは、2名のフライトナースにより傷病者搬送が行われています。救急医療を学ぶ学生にとっては、航空搬送は貴重であることから、航空搬送時の病態管理について、システムについて学ぶことができました。その後、タコマカレッジのパラメディック(救急救命士)クラスの見学を行いました。タコマカレッジには、当学科2期生卒業の小玉響平さんがシアトルでのパラメディック免許取得のため日々勉強に励んでいます。小玉さんが学ぶ施設内を紹介してもらい、実際に行われているシミュレーションや口頭指導を見学することができました。日本と米国では、救急救命士が行える処置や使用できる資器材、薬剤に多くの差があります。傷病者対応を行うためには、基礎的医学的知識と技術が必要となります。日体大の学生は、医学的根拠を基に傷病者対応をしている小玉さんやタコマの学生の方々の姿をみて、非常に感激していました。タコマカレッジ見学が終了後、シアトルダウンタウンにある水難消防署へ向かいました。ここでは、シアトルに面している海岸線全域を管轄している消防署です。水難救助を行う資器材が多く、初めて見る学生には非常に無我夢中の様子でした。消防署の方々は、どんな質問であっても分かりやすく説明対応をして頂き、非常に人間性が高いと思いました。
【全米トップ外傷センター: ハーバービューメディカルセンターの視察】
全米でトップの外傷センターであるハーバービューメディカルセンターを視察しました。実際にER内を見学でき、非常に有意義な時間となりました。西海岸で発生した重症症例はハーバービューメディカルセンターへ搬送され、長距離の搬送ではヘリコプターを使用した航空搬送されます。全世界から医師や看護師など学びに来る環境で、日体大がこうして視察できることは奇跡でしかないことです。
また、午後からは2名の素晴らしい先生から英会話に加え救急現場で使用できる用語などの医療英語を学びました。実際に、ハーバービューメディカルセンターのパラメディック学生が学ぶ教室を使用することができ学生のモチベーションアップにつながりました。渡米前の事前学習から、学生が英会話の中でわからないことをそのままにしないように「What does mean?」「Could you say that again? 」といった簡単に伝わるフレーズを一から教えてくれました。今回の講義の中でも、学生は積極的に発言し楽しみながら学んでいました。
この5日間で感じたこと学んだことを活かし、明日からは救急車同乗実習が2日間で行われます。学生が成長した姿を実感でき、通常の講義では学べないことを学ぶ貴重な機会となると思います。