日体大救急医療学科×海上保安庁 ~救助救命医療学演習リポート4日目~
演習4日目。本日は「横浜海上防災基地」での実習についてレポートします。本学が海上保安庁第三管区海上保安本部と包括連携協定を締結しており、救急医療学科のカリキュラムも充実した内容となっています。
【巡視船いず】
阪神・淡路大震災の教訓をもとに、大規模災害発生時に現場指揮所となるための指揮通信設備や、被災地への救援物資運搬能力などを備えた「災害対応型」の巡視船。学生たちは船内の視察のほか、搬送訓練やロープを用いた結索訓練、空気呼吸器の装備体験を実施させていただきました。
【海上保安資料館】
2001年12月に発生した九州南西海域工作船事件に関わる工作船や回収物が展示されている施設。日本周辺海域の現状や海上警備の重要性を、職員の方々の説明を受けながら視察させていただき、海上警備の歴史を学習させていただきました。
【特殊救難隊】
危険物積載船の火災消火活動、転覆船・沈没船内からの人命救出、航空機からの降下・吊り上げ救助など、専門的な知識と技能を必要とする特殊海難業務に対応する救助のスペシャリストです。今回の実習では、救急資器材と救助訓練を見学させていただいたのち、ハーネスを用いた吊り上げ救助体験も実施させていただきました。
【ライフジャケット着用体験】
マリンスポーツやレジャーなどで事故に遭われてしまう方もいる中で、自らの身を守るライフジャケット。今回の実習では、訓練施設のプールを使用させていただき、ライフジャケットの装着有無による体験を通して、ライフジャケットの重要性を体験させていただきました。また、特殊な訓練水槽ならではの過酷な気象条件下での救助の困難さについても、学生たちは体験を通して学習させていただきました。
【機動防除隊】
海上に排出された危険物等の防除措置や海上火災の消火及び延焼防止措置に関する指導、助言と関係者間の調整を行いつつ、必要に応じて防除措置を行う本邦唯一の専門部隊。学生たちは熱画像装置やガス検知装置の使用体験をさせていただきつつ、危険物流出事故発生時の装備品なども見学させていただき、きれいな海を守るスペシャリストを存在の重要性を知ることができました。
明日は演習最終日。前半は座学、後半はファーストレスポンダーとして行動できるようになるための実習を行います。
注)施設内での撮影は、許可を得て実施しています。また、各種訓練は海上保安庁職員の指導及び支援のもとで実施しています。
巡視船いず乗組員による訓練指導、資器材装着指導
海上保安資料館での展示物視察
特殊救難隊による資器材展示、訓練展示
訓練水槽での訓練
機動防除隊による資器材展示